占い: 肝心なことを占えない占いなんて¨ <胡散臭さ100%>

 前回の記事『占い師: 実績が不明確でも信頼される、おいしい仕事』で、「占いが当たるいう客観的な根拠はない」ということを書いた。
 まあ、「あの占い師は当たる」という評判はあるが、それは健康食品のCMに出てくる「あくまで個人の感想です」の注釈つきのコメントみたいなもので、客観的根拠とは言わない。
 
 では逆に「占いが当たらない根拠はあるのか?」と言われそうですが、実はあるのです。

 例えば、「占いが本当に当たるとしたら」、不特定多数を巻き込む大きな災害、事故、テロ、戦争などがある場合、その前に占い師は占った人に対し、どんな星座、手相、名前の画数、血液型であろうとも100%「近々あなたを大きな不幸が襲います」と占っていなければなりません。(本人はもちろん身近に死者がいなくても、嫌な思いをするのは十分不幸だから。)
 占い師は、占う対象がたとえ個人だとしても、そんな占いが続けば社会的な大問題が起こることは容易に予想できるはずです。
 ところが事実はそれに反し、そんな社会の大問題を占った占い師は誰もいません。(よく後出しで「この事件は占ってた」と言う人がいるけど、前もって言ってこその占いなので、却下。)
 そいうことは、大事件に対する占いはもちろん、その前提の個人の占いについても「占いが本当に当たるとしたら」の前提自体が間違っていたことになります。
 つまり、占いが当たらないということは、ちゃんと根拠を伴った紛れもない事実なのです。

 これに対し、「占いはあくまで個人の恋愛運や金運などを占うためのもので、人の生き死にや社会的事件などは占えない。」などと言い張る占い師がいるかもしれません。
 しかし、人の生き死にに比べれば明らかにとるに足らないことしか占えないとしたら、そんな人命軽視の占いっていったい何なのでしょう。
 随分と人をバカにしてると思います。